2020年04月01日

三国の家    ウタグチシホ建築アトリエ 謡口志保

福井県坂井市三国町の築150余年の町家のリノベーションプロジェクトである。
北前船の寄港地としてかつて栄えた三国湊には、当時の繁栄を色濃く伝える町家や廻船問屋の建物が多く残っている。
現在アメリカ在住で三国生まれのクライアントは、日本を離れてから改めて故郷の風景に強い魅力に感じ、
自分自身でもそれを後世に繋ごうと伝統的な町家を購入した。
帰国時の住まいとして、友人や海外からのゲストを迎える場所として、あるいはご近所の人が立ち寄れる場所として、少しまちに開いた建築の提案が求められた。

将来的にはゲストハウスとして運営すること念頭に、通り側の母屋はオープンな空間、奥の離れはプライベートな場所として計画をした。
母屋のメイン空間となる土間スペースには新たにキッチンを配し、「食べること」や「話す」ことを中心に人が集まりやすい場所とした。
土間スペース上部の2階の床は一部撤去し、新たに吹抜けを設けることで上下階の繋がりを確保した。
また、毎年5月20日に行われる三国祭りの山車が前を通るため、その日を特別な場所で過ごせるように吹抜け内にルーバー床を設けている。

まちとの関わりを考える上で建築内に少しオープンな場所を作るだけでなく、通り側に耐震壁を利用したギャラリースペースを設けたり、ゲストルームの襖絵にアーティストの作品を採用するなどして、この家の前を通る人にとっても楽しさを享受できるユニークな場所となった。

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posted by afa-works at 00:00| 作品紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする